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4月から新しい期を迎える企業はそろそろ経営戦略や事業戦略の策定に取りかかっている時期かもしれません。また今期のラストスパートに全力を尽くしている時期でもあるでしょう。

ところで貴方の企業ではそもそも本当に経営戦略や事業戦略を策定していますか?

この時期になってくると特に経営者や各部門の責任者は予算を達成できるか分からない状況になってくると、従業員や部下にもっと頑張るように指示します。そしてエスカレートしてくると従業員や部下の頑張りが足りないことが達成が危ぶまれる原因だと言い出します。

もちろんそうであると言える状況なのかもしれません。ただ私が今まで見てきた経験から申し上げますと従業員や部下の頑張り以前に、新しい期が始まるに際して目標だけは設定するものの、その目標を達成するための戦略を考えていない場合がほとんどです。

そもそも戦略が何かも実際のところよく分かっておらず必要性さえ感じていない方も多数いらっしゃるように思えます。特に若い頃が日本の経済や人口が右肩上がりでとにかく頭よりも体を動かしていれば結果が出ていた時代だった経営者やあまり理屈が好きではない経営者にそういった傾向があるようです。

また一応戦略を策定している企業でも策定シーズンは策定に大騒ぎになりますが、新期がスタートすると喉元過ぎれば熱さを忘れるで、目の前の対して重要とは思えないけれど何故かやらなければならない業務に忙殺される毎日となるわけです。

あるいは策定したつもりになっているだけで、策定したものは実は戦略ではなく年間の各月の売上目標と費用の一覧表だったりします。私も経営企画室で働いていた時、戦略を作成しなければならないと考えていたにもかかわらず、上司の指示に基づいて作成させられたのはただの数字の一覧表だったことがあります。

経営者や管理職などの上に立つ人間が目標を達成するための本当に戦略と言えるモノを考えてもいないことが案外多いにもかかわらず、従業員や部下を目標未達の原因として責めることはお門違いです。

上に立つ人間が曲がりなりにも戦略を考えその重要性も十分に伝え現場に落とし込む努力をしたにもかかわらず現場が実行しなかったのであれば、従業員や部下にも非があり責められても仕方ないかもしれませんが、戦略も考えずに部下を責めても仕方ありません。

軍隊で作戦も考えず、地図やコンパスも渡さず、武器も与えず、ロクな訓練も行わず、とにかく敵を倒して占領して来い!!などという指揮官がいたら誰もついていかないでしょう。しかし意外にも企業ではよくある話なのです。

そういった企業に限って会議を行っても数字を達成したか達成していないかだけを気にし、達成していない従業員がいようものなら徹底的に責めるだけに終始しています。なぜなら作戦を立てることが出来ない上官に真っ当な指導などできるはずがないからです。

もし人を使って結果を出したいのであれば、従業員や部下に変われ!という前に、経営者や上司である貴方が変わらなければいけないのかもしれません。